火妖人(びようじん)とは、
私が作った言葉で、
心の奥に消えない火を抱えながら、
迷い、壊れ、立ち上がってきた人間を意味します。
そしてこの場所から、すべてが始まった。
私は目が覚めた。
確か、火事の中でうめいていたような気がする。
――ここは、どこだ。
薄暗く、狭い部屋。
裸電球が一つ、弱く揺れている。
空気が重く、喉がひりつく。
窓はあるが、開かない。
外の音もしない。
生きているのか。
それとも、まだ火の中なのか。
その時、私は気づいた。
ここは現実でも、夢でもない。
ここはー
火妖人が生まれた場所だ。
ーー続く
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